(しんぶん赤旗 3/9より)
新型コロナ 「無給待機」撤回させる
兵庫・三田 給食センター臨時職員
2020年3月9日【1面】
自治労連
新型コロナウイルス問題で休校期間中、「無給で自宅待機」とされた兵庫県三田(さんだ)市の給食センター臨時職員47人について、兵庫自治労連と三田市学校給食調理員労働組合の要求で無給待機を撤回させました。臨時職員は休校期間も必要な業務に従事し、自分の子どもの世話などで休暇をとる場合も有給になります。三田市学校給食調理員労働組合の塚田弘子委員長は「要求を実現できてよかった」と喜びます。
三田市の給食センターでは2日から、正規職員は学童保育施設などへの給食をつくり、臨時職員は無給で自宅待機になると通知されました。組合は自治労連本部と連携し、労働基準法26条で使用者に責任のある場合は休業手当が必要だという「休業補償の原則」を踏まえ、休校は政府・自治体側の都合なのだから、無給を撤回するよう求めました。
そのなかで、総務省がコロナ問題や休校措置によって出勤困難な場合、地方公務員、非常勤職員に有給の休暇付与を認める3月1日付の公務員部長通知を出したこと、2日の自治労連による総務省要請で「制度が準備されていない自治体も対応してもらいたい」との回答が出たことを示しました。
市当局は5日、臨時職員も必要な業務につけることや有給の特別休暇を設けることで、無給待機を撤回。待機していた4日間についても、不利益を生まないよう調整することになりました。
兵庫自治労連の三田市担当支援員の田中達夫さんは、「休校は、首相の要請で起こったことです。責任のない労働者が収入を失えば家計を直撃し、住民サービスも守れません」と強調。「この間、臨時職員の制度改定で市当局と話し合ってきましたが、労働組合に入って交渉してこそ解決できると確信しました」と話しています。