コロナ禍でも演習 富士で陸自 弾薬 総額43億円

コロナ禍でも演習
富士で陸自 弾薬 総額43億円

2020年5月24日【社会】

 陸上自衛隊の国内最大規模の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」が23日、東富士演習場(静岡県御殿場市など)で行われました。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため一般公開は中止し、ライブ中継のみで公開。例年参加していた海上自衛隊や航空自衛隊、水陸機動団や空挺(くうてい)団などは参加を見送りました。

 規模が縮小された下でも、訓練(9日~22日)や予行演習(21日)を含めた全体の弾薬量は約294トンで、約43億円がつぎこまれました。23日の日中だけで弾薬約19トン、約3・6億円(夜間を含めれば29トン、約5・6億円)にのぼります。新型コロナで国民生活が苦境に直面する中、軍事演習に巨額の予算が投じられた形です。

 演習では島しょ部に侵攻した敵部隊に対して陸海空が連携して情報収集、侵攻阻止、撃破を行うことを想定した訓練を公開。ネットワーク電子システムによる電子妨害やドローン(小型無人機)による情報収集、上陸した敵兵に対する戦車による砲撃や機銃掃射、対人狙撃などを行いました。

 参加隊員数は昨年の約2600人から約1800人に減少。戦車・装甲車約30両、火砲約40門が用いられました。富士総合火力演習は例年8月に開催されますが、今年は東京五輪・パラリンピックが予定されていたため前倒しされました。

(しんぶん赤旗 2020/5/24より)

 

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