パワハラ防止法施行 禁止規定なし 指針で義務 労組 職場から取り組み訴え

パワハラ防止法施行 禁止規定なし 指針で義務
労組 職場から取り組み訴え

2020年6月2日【国民運動】

 企業にパワハラの防止措置を義務付ける改正労働施策総合推進法が1日、大企業を対象に施行されました。中小企業は2022年4月から適用されます。

 同法はパワハラを「行ってはならない」とするにとどまり、行為そのものを禁止する措置は見送りました。そのため罰則規定もなく、第三者からのハラスメント規制もなし。被害者救済の実効ある機関の設置も盛り込まれておらず、実効性が問われる内容です。

 ただし、改定法にもとづく厚生労働省の指針では、企業はパワハラ禁止を明確化するほか、パワハラに対する処分方針を明示することや、相談窓口を整備することなどが義務付けられました。

 全労連、連合などは指針も活用しながら、ハラスメントを「禁止行為」として就業規則に明記させるなど実効性ある対策を職場から求めていこうと呼びかけています。

 指針ではこのほか、事実関係の迅速・正確な確認と被害者への配慮、行為者に対する措置、再発防止措置を講じることを求めています。

 プライバシーの保護をはじめ、相談などを理由に解雇や不利益な取り扱いをされないことも明確にし、労働者にも周知するよう求めています。企業がこうした取り組みをしないと行政指導が行われ、従わない場合は企業名の公表もあります。

 一方で指針では、「適正な業務指示や指導はパワハラに該当しない」との文言が入るなど正当化する理由に使われかねない問題点も抱えています。

 国際労働機関(ILO)のハラスメント禁止条約(2019年)では、パワハラなどを禁止したほか、顧客や取引先など第三者、フリーランスにも保護の範囲を広げました。労働組合は、職場でのたたかいと合わせて、ILO条約に見合う法改正をめざす取り組みも呼びかけています。

(しんぶん赤旗 2020/6/2より)

 

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