国立天文台の研究予算必要
畑野・高橋氏が岩手・奥州市長と懇談
2020年8月5日【政治総合】
日本共産党の畑野君枝、高橋千鶴子両衆院議員は3日、岩手県奥州市を訪れ、学術研究分野への支援について小沢昌記市長と懇談しました。瀬川貞清、千葉敦奥州市議が同行しました。
奥州市には、史上初めてブラックホールの撮影に成功した国際プロジェクトの一翼を担った国立天文台水沢VLBI観測所があり、全国の他の3台の電波望遠鏡を組み合わせて仮想の巨大望遠鏡をつくる技術をいかして、銀河系の立体地図をつくるVERAプロジェクトなどに取り組んでいます。ところが、予算削減で運用停止となり、同プロジェクトもいったん中止となりました。畑野議員が5月28日の衆議院科学技術特別委員会でこの問題をとりあげ、その後、追加予算が決定され、来年3月末までの継続が決まりました。それ以降は未定です。
懇談で、小沢市長は「水沢観測所について質問いただき本当にありがたかった。基礎研究の分野は政府に予算が削られ続けていますが、未来に光を当てるためには惜しみなく支援する体制が必要なんです」と話しました。
畑野議員は「基礎研究なくして科学の発展はありません。すぐ成果に結びつく分野にだけ予算を集中する政府の姿勢をただしていきます」と応じました。高橋議員は「今日も文科省と話をしましたが、『必要なら予算はつけます』と約束してくれました」と報告しました。
これに先立ち、一行は水沢観測所を訪問し、本間希樹所長らと懇談。本間所長は「20年の経験で培った技術力を生かし、東アジア、世界と協力すれば、ブラックホールの謎を解くなど、まだまだ貢献できる。それが中断するのは非常にもったいない」と危機感を語りました。一行は懇談後、本間所長の案内で、口径20メートルの電波望遠鏡などの施設を視察しました。
(しんぶん赤旗 2020/8/5より)