「追い出し部屋」違法
地裁川崎支部 退職強要で原告側
2020年11月12日【地方総合】
東芝子会社の東芝エネルギーシステムズ(川崎市幸区)社員の小里正義さん(51)が退職強要されたとして、同社に損害賠償と配転属の無効を求める裁判の第3回口頭弁論が10日、横浜地裁川崎支部でありました。
小里さんは2019年1月から3月までの間、同社から繰り返し希望退職を強要され、それを拒むと、4月に「追い出し部屋」である「業務センター」に配転され、翌5月にこれまでのキャリアとまったく異なる倉庫業務等の単純作業・肉体労働に出向されました。
原告弁護団の林裕介弁護士が陳述。▽配転命令は業務上の必要性、人選の合理性、手続きの妥当性を明らかに欠く▽「業務センター」は、小里さんに「自分が会社にとって不要であること」を発表させるなど、退職を強要するという「追い出し部屋」の目的を有している▽IT技術者として専門性の高い業務を担っていた小里さんが、単純作業・肉体労働を強いられることで被る不利益は甚大である―ことなどを指摘。配転はあらゆる意味から違法・無効であり、一刻も早く小里さんをキャリアが生かせる業務に戻すことを要求しました。
(しんぶん赤旗 2020/11/12より)