やっぱり少人数学級 中学に入ると不登校激増 請願不採択の川崎市で 畑野質問を力に運動

やっぱり少人数学級 中学に入ると不登校激増
請願不採択の川崎市で 畑野質問を力に運動

2021年3月14日【政治総合】

 少人数学級を求めて、地方議会に意見書の可決や請願採択を迫る住民の運動が続いています。住民の願いに背を向ける事態も生まれる中、首相答弁を力にさらにとりくみをと動きが広がっています。

 2月12日、一刻も早い中学校の少人数化を求める請願が、川崎市文教委員会で不採択となりました。請願者はゆきとどいた教育をすすめる川崎市民の会。国への要望とともに市も独自の対策をとるよう、約1万2800人から署名を集め昨年末に提出していました。

 「少人数学級の大切さは市教委もわかっているはずなのに…」と言うのは同会の中学校教員、大前博さんです。不登校との関係で「中学校でこそ急がれる」と指摘。市教委の調査では、不登校の子どもの数が小学6年から中学1年になると急増しています。(グラフ)

 「勉強が難しくなり丁寧な対応が必要です。少人数なら、子どものつぶやきを拾って皆に返すキャッチボールもできる」。さらに高校入試や部活動など序列化しやすい環境を崩すきっかけになるとも。「一人一人の違いや面白さに気づけて、関係も親密になるんですね」

 同市では、少人数加配定数を使って少人数学級編成を行う指定研究を進めています。各校からの報告書にも良さが書かれています。

 ▽生活面について、特に効果が大きく、配慮を要する生徒にも、きめ細やかな対応ができる。

 ▽1学年次から採用し、一定の成果が上がったものなので、3年間継続して取り組んでいきたい。

 ▽少人数学級による学習指導、生活指導により、わかりやすい授業を実現でき、友人関係や生活態度が安定したことから、生徒が安心して落ち着きのある学校生活を送ることができた。

 大前さんは言います。「大切さを認めながら、子どもを置き去りにすることは許されません。国会答弁をばねに、とりくみを強めます」

(しんぶん赤旗 2021/03/14より)

 

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