衆院選 南関東から日本を変える素晴らしい勝利を 南関東オンライン演説会 志位委員長が訴え

衆院選 南関東から日本を変える素晴らしい勝利を
南関東オンライン演説会 志位委員長が訴え

2021年4月11日【1面】

 日本共産党の志位和夫委員長は10日、南関東オンライン演説会で、次の総選挙で日本共産党は、比例南関東ブロックで130万票を獲得して現有2議席から3議席目を奪還、史上初めての4議席をめざすと表明しました。志位氏は、1993年に旧千葉1区での当選以来、15人の首相と論戦を交わした経験を語り、「実感するのは自民党の劣化です。かつての自民党の首相は国会で立場は異なってもかみ合った議論をしたものです。ところが今では自分の言葉で答弁すらできない。こんな自民党はもう終わりにして、政権交代を実現し、新しい政権をつくるため、燃えに燃えています。4人全員が当選できるよう日本共産党の支持を広げに広げてください」と呼びかけました。(比例候補ら訴え・応援メッセージ2面)

 はたの君枝、さいとう和子、沼上とくみつの各衆院比例候補が決意表明。神奈川、千葉、山梨各県の小選挙区候補が紹介されました。作家の北原みのりさん、環境活動家の武本匡弘(まさひろ)さんらの激励のメッセージが紹介されました。

 演説会は地域に設けられた視聴会場や個人宅、スマートフォンなどから同時に2800カ所以上で視聴され、8000人以上が視聴しました。同日午後5時現在で入党者が3人、日刊紙2人、日曜版9人の読者がそれぞれ増えるなど反響が広がっています。

PCR検査拡大に反対する内部秘密文書(厚労省)を告発

 志位氏は新型コロナウイルスの感染拡大の現状と、封じ込めのために政府がいまなすべきことを述べるとともに、コロナ危機のもと、日本共産党が果たしてきた二つの先駆的役割について語りました。

 第1は、「PCR検査を思い切って増やして感染の封じ込めを」という日本共産党が一貫して行ってきた科学的主張が、ついに政府を動かしつつあるということです。

 志位氏は、「日本のPCR検査が世界145位と異常に遅れたのはなぜか」と問いかけ、昨年5月、厚生労働省がPCR検査拡大に反対する内部秘密文書を作成していたことをパネル(別図)に示して告発しました。この内部文書では、「希望者に広く検査を受けられるようにすべきとの主張」への「反論」として、「偽陽性」を極端に過大に評価して「偽陽性の者が真の感染者よりも非常に大きくなり、医療資源を圧迫し、医療崩壊を招く」などとしています。志位氏は、「厚労省は『検査を広げたら医療崩壊が起こる』というウソをばらまき検査拡大を妨害しました。結果は、検査を怠ったために医療崩壊が起こり、何千という方が犠牲になった。その責任はきわめて重大です」と強く批判しました。

 同時に、志位氏は、厚労省がこんなひどい妨害をしたにもかかわらず、日本共産党の繰り返しの提起や各地の自治体の先駆的取り組み、そして自らの対策の行き詰まりに直面して、ついに政府も『検査の拡大が必要だ』といわざるをえなくなりました」と強調しました。

 その上で、「政府は検査拡大の必要性を認めましたが、問題は量、規模とスピードです。“本気でやれ”と政府の尻をたたきましょう。全国で『コロナ封じ込めのための大規模検査を』という大運動を草の根からおこし、国民の命を守ろう」と呼びかけました。

 (1面のつづき)

中小企業淘汰、カジノ、医療破壊――「新自由主義」の暴走許すな

 第2は、日本共産党が「自己責任」押し付けの「新自由主義」の路線と正面から対決し、暮らし・営業・社会保障を守るためにたたかい抜いていることです。

 志位氏は、政府が中小企業の「命綱」である持続化給付金と家賃支援給付金を1回で打ち切りにしたことを批判。「コロナ危機に乗じた中小企業淘汰(とうた)――惨事便乗型淘汰を絶対に許すわけにはいきません。『持続化給付金第2弾を支給せよ』との声をあげよう」と訴えました。

 また菅義偉首相が、横浜市へのカジノ誘致や、病床削減推進と高齢者医療費2倍化という医療破壊法案の成立を狙っていることを批判。この中で、「世界で時代遅れになっているカジノをこの期に及んで成長戦略にするほど愚かな政治はない」と述べ、「誘致をきっぱり中止させ、経済再生は地元の中小企業支援でとの声を広げよう」と呼びかけました。

共闘の「一丁目一番地」――安保法制廃止は揺らいでいない

 志位氏は、強権政治と政治モラルの退廃という菅政権に対し、「こんな勢力にはお引き取り願おう。そのためには市民と野党の共闘が必要です」と力を込めました。

 野党間の「政策の違い」を針小棒大に報じる一部メディアの報道について、「気にする必要はありません。政党が違うのだから、違う政策があるのは当たり前です。一致点で協力すればいい」ときっぱり。「一致点ということでは、安保法制廃止・立憲主義回復という共闘の『一丁目一番地』は揺らいでいません。どんな困難があっても乗り越えて、野党共闘を成功させ、次の総選挙で政権交代を実現し、新しい政権をつくるために、頑張りぬく決意です」と述べました。

南関東が日米オスプレイの巣窟にされる危険が

 志位氏は、日本共産党が提唱する「新しい日本をつくる五つの提案」を、「ケアに手厚い社会」「消費税5%への減税」「安保法制廃止」「日米地位協定の抜本改正」「2050年二酸化炭素ゼロ」「ジェンダー平等」などの項目について、パネルも縦横に駆使して語りました。

 この中で、防衛省が、木更津基地(千葉県木更津市)のオスプレイ整備能力を3倍の10機(米軍機7機、自衛隊機3機)にする計画を進めようとしていることに言及。「こんなことを許せば、日本に配備される米軍と自衛隊のオスプレイ50機以上が整備のために集まってくることになり、南関東はオスプレイの巣窟(そうくつ)にされてしまいます。木更津、横田(東京)、厚木(神奈川)、横須賀(同)などを拠点に、日米のオスプレイが首都圏の空を自由勝手に飛び回ることになります。沖縄にも、首都圏にも、日本のどこの空にもオスプレイはいらない。沖縄と連帯して、この声を広げに広げましょう」と呼びかけました。

自由・民主主義・人権を全面的に継承し、花開かせる社会

 志位氏は最後に、昨年の党大会で綱領を一部改定し、21世紀の世界をどうとらえるか、日本における社会主義や共産主義の豊かな条件などについて新たな展望を打ち出したが、「改定綱領が、これまでにない広い方々から注目され、共感を持って受け止められる状況があります」と実感をこめて語りました。

 その例として、通信制の私立高校「N高等学校」政治部での特別講義での高校生とのやりとり、『文芸春秋』5月号での中国についてのインタビューを紹介しました。

 『文芸春秋』のインタビューで、「現在の中国の政権党は、私たちと同じ『共産党』を名乗っていますが、覇権主義と人権侵害の行動は『社会主義』とは無縁のものであり、『共産党』の名に値しません。私たちの目指す社会主義・共産主義とは、資本主義のもとでの自由・民主主義・人権を全面的に継承し、花開かせる社会です。日本では、現在の中国のような一党制、自由な言論による体制批判を許さないような抑圧は断固として排するというのが、私たちの立場です」と語ったと強調。「こうした形で日本共産党の改定綱領への注目が寄せられたことは、とても印象深いことでした」と語りました。

 結びに志位氏は、17歳のマルクスが残した言葉にもふれ、「他の人を幸せにしたい、その中に自分の幸せを見いだしたい―そういう志をもっている人間集団が日本共産党です」と心を込めて語りかけ、日本共産党への入党を呼びかけるとともに、「南関東から日本を変える素晴らしい勝利をみんなで力をあわせて勝ち取ろう」と力を込めました。

(しんぶん赤旗 2021/04/11より)

 

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