2013年8月からの生活保誕n削減は憲法25条と生活保護法に違反するとして、神奈川県内の生活保護利用者47人が、処分の取り消しと損害賠償を求める裁判の第19回口頭弁論が26日、横浜地裁 (岡田仲太裁判長)で開かれました。
原告弁護団の井上啓弁護士が意見陳述。「生活保護費減額は違法」と画期的な判断を出した大阪地裁判決(2月22日)では、単に「行政が選択している手法」を検証の対象とするのではなく、より丁寧に実際の「消費実態」や「最低限度の生活を営むのに要する費用」を検証していると強調しました。
原告弁護団は、生活保護基準引き下げの問題を研究してきた元新聞記者の男性と、元ケースワーカーの男性、原告6人を証人として申請。また、改定された保護基準で生活する人の実態を理解するために、原告の居宅の現場検証を求めました。
裁判後の集会で井上氏は、同趣旨の裁判で原告の謂求を棄却した名古屋地裁判決(20年6月25日)について、保護基準の算定方法の選択ばかりが争点となり、利用者の生活実態が考慮されていないと批判。同裁判を支援する会のメンバーが、公正な判決を求める署名や宣伝行動の強化を提起しました。
(しんぶん赤旗 2021/04/28より)