東芝子会社の東芝エネルギーシステムズ (川崎市幸区)社員の小里正義さん(52)が退職強要されたとして、同社に損害賠償と配転属の無効を求める裁判の更新弁論が11日、横浜地裁川崎支部でありました。
小里さんは、2019年1月ごろから、同社から度重なる退職強要を受け、「追い出し部屋」への配転や、これまでのキャリアとまったく異なる倉庫業務等の単純作業・肉体労働への従事を強要されました。
原告弁護団の山口毅大弁護士が陳述。2018年H月に、東芝の車谷暢昭・前社長が人員削減のリストラ策として発表した「東芝Nextプラン」が小里さんへの退職強要の契機だと指摘。同プランなど利益確保を優先する経営手法が社内の支持を失っていたため、車谷前社長は事実上「更迭」されたと主張し、あらためて解決に向けて真摯(しんし)に向き合うよう求めました。
また、原告をはじめとした労働者を余剰人員と決めつけて退職させようとし、リストラ実行後に東芝グループ内で長時間労働の末の過労死が発生していることを批判。原告の現在の労務環境を改善し、キャリアに見合った適切な処遇をすることを求めました。
(しんぶん赤旗 2021/05/14より)