雇調金 支給決定わずか2件
「深刻な実態に追い付いてない」 小池書記局長が指摘
2020年4月14日【1面】
相談は4万7千件
日本共産党の小池晃書記局長は13日、国会内で記者会見し、新型コロナウイルス対策として政府が拡充した雇用調整助成金(雇調金)について、相談が4万7000件に上る一方、支給決定は2件(3日時点)にとどまっていることを明らかにし、「深刻な実態に全く追い付いていない」と指摘しました。
小池氏は、厚生労働省への聞き取りで、4・7万件の相談のうち、支給に向けた手続きに入ったのは2859件、実際に支給申請が受理されたのは214件、支給決定は2件であることが分かったと指摘。同省によれば、提出書類が大量で煩雑になっていること、審査人員が相談・申請数に追い付いていないことが原因だとし、「10日に政府は提出書類を半減し、受け付け職員を倍加することで、支給までにかかる期間を1カ月程度に短縮するとした。改善ではあるが、それでも深刻な実態に全く追い付いていない」と述べ、さらなる改善の必要性を指摘しました。
また、小中高校・特別支援学校の「一律休校」により休業した保護者を対象とする助成制度の交付件数が、雇用労働者向けとフリーランス向けで各6件、計12件にとどまっている問題についても問われ、「制度の申請要件が厳しすぎるのが要因だ」と強調。「助成されるのは、休校に加えて学童保育や保育所等から利用を控えるよう依頼があった場合で、保護者の自主的な判断で休ませる場合は対象にならない」と述べ、「煩雑な手続きも含め、大幅な改善が必要だ」と力を込めました。
(しんぶん赤旗 4/14より)