全日本民主医療機関連合会(民医運)の汐田総合病院(横浜市鶴見区)は、医療費が払えない人が利用できる無料低額診療(無低)にとりくみ、必要な人には生活保護受給も援助しています。
「汐田総合病院では、生活困窮者が受診した場合は、生活そのものへの支援を行います。住む家のない人などは医療費が無料になるだけでは暮らしていけませんから。無低はあくまで生保など公的制度が利用できない場合です」と汐田病院まちづくり委員会責任者でソーシャルワーカー (SW)の松尾ゆかりさんは話します。
無低は、治療費用の患者負担分は病院の負担になります。医療保険に加入していない患者の場合は全額病院負担になります。診療報酬引き下げなどで経営が大変な中でも、 「命の平等」のためなら、と実施しています。
新型コロナ感染拡大で、医療農が払えないという相談が激増しています。一方で、病院の経営もコロナの影響で大きな困難に直面しています。松尾さんは 「病気になったら遠慮なくここに来て受診してほしい。そういう命の値打ちを差別しない医療ができるよう、国は条件を整備してほしい」と話しています。
(しんぶん赤旗 2020/7/28より)