侵略戦争正当化 育鵬社教科書
神奈川 藤沢市教委 採択せず
2020年8月1日【社会】
神奈川県藤沢市教育委員会(岩本将宏教育長)は31日、2021年度から市立中学校で使用する教科書を採択し、歴史、公民は東京書籍としました。
同市は11、15の両年に、侵略戦争を正当化する育鵬社版の歴史、公民の教科書を採択していました。市民らは、同社の教科書は現場の調査書での評価がほとんどないことから、現場の声を反映した採択を求めていました。
採択にあたり岩本教育長は、現場の教員たちによる教科書の調査書や、市教科用図書採択審議委員会の答申、教科書展示会での市民意見を参考にしたとして、「子どもたちに最も適した教科書を推薦した」と話しました。
各委員が推薦したい教科書会社名を上げ、図表やイラスト、現代社会の課題の扱い方などから、子どもたちにとっての教科書としての使いやすさなどの意見を出し、推薦数が多いものを選びました。
採択後、「みんなの教育・ふじさわネット」の松本一郎代表は「私たちが求めてきた現場の意見の尊重がしっかりと実現された採択でうれしい。ようやくまっとうな採択が行われた」と話しました。
(しんぶん赤旗 2020/8/1より)