五輪開催 冷静な判断を
特措法改定案可決 畑野議員が討論
2020年11月19日【政治総合】
東京五輪・パラリンピック推進本部の設置期限を2021年度末まで延長する特措法改定案が18日の衆院文部科学委員会で、日本共産党以外の賛成多数で可決されました。共産党の畑野君枝議員は反対討論で、世界的な新型コロナウイルス感染拡大が続くなか「開催ありきで推進体制を延長することに賛成できない」と強調しました。
畑野氏は推進本部について、五輪精神に反し五輪を名目に都市再開発などを推進するもので、設置期限延長には賛同できないと主張。「今必要なことは、感染拡大のもとで大会の開催が可能か冷静な判断を行うことではないか」と主張しました。
質疑で畑野氏は、コロナ禍で選手選考のめどもない状況だと指摘。橋本聖子五輪担当相は、世界で選考大会中止が続き日本選手団の出場枠も確定していない状況だと述べました。
畑野氏は大会の医療体制について、東京都医師会の尾崎治夫会長が「病院も診療所も疲弊している」「五輪に協力する形になれるか、正直なところ難しい」と発言していることを紹介して認識をただしましたが、橋本担当相は「検討を進めたい」と述べるだけでした。
畑野氏は、開催には選手や観客とともに開催都市周辺で生活する全ての人の安全が必要だと強調。橋本担当相は、地域の安全がなければ「本当の意味の安心安全の大会にはならない」と述べました。
(しんぶん赤旗 2020/11/18より)